#7 声 あとがき

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Afterword -あとがき-

痛々しいニュースを目にするたびに、得体の知れない塊が心にこびりついて離れない。
 
何が悲しいんだろう
何に怒っているんだろう
何で不安なんだろう
 
 
自分が明日”それら”にのみ込まれるかもしれない。
私たちは目に見えない恐怖と常に隣り合わせなのだと思った。
 
 
それは言葉にならない想いが、コップから溢れた瞬間だった。
夏の夕暮れ時のこと、自らの心を慰めるように奏でたピアノの音に乗せられて、ふと声がこぼれた。
 
”悲しいことは誰にも言えない。痛む心は口を閉ざしてどこへも行けない”
 
行き場のない、孤立した自分の姿がそこに垣間見えたのだ。
 
そしてその”声”は「つながり」を求めているのだと感じた。
 
 
 
ここでは世界中のいろんな人と「手軽に」「いつでも」「どこでも」つながることができる。
 
だからこそ、疑いたくなる。
私の声は本当に届いてますか?
本当に聞こえていますか?
 

”つながり”を疑ってしまう時、私は途端にもろくなる。
ああ、私の周りには誰もいないんだ、と。

でもそうじゃないはず。心のどこかではわかっている。
ではどうしたらそのつながりを信じることができるのだろうか。

この歌を通して答えがでた。

ー 想うこと。

誰かを想う気持ちが、きっと自らが辛い時、救ってくれる糸になるのではないだろうか。
 
このあとがきを、この歌の一節から結ぶ。
 

「想いは届かない」 そんなこと言わないで

私には聴こえる あなたのその声が

2020.12.1.悠実