#4 海の呼吸 あとがき

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Afterword -あとがき-

音楽と向き合う時、それはまるで深い海の底に一点の光を求めて沈んでいくような感覚に陥る。

光が確かにみえるから其処(底)に向かうのではなく、光を見出すために泳ぐのだ。

周りから芸術家が偏屈に思われたり、理解されなかったりするのは全く不思議なことではない。
太陽とは真反対の、暗い海の底に光を探しにいくのだから。

沈むほどに、光とはむしろ反対の暗闇にのみ込まれていく。

身体の自由は徐々に奪われ、なぜここにいるのかさえも分からなくなる。それでも私は今日も海の底を漂う。

なぜか。

“誰も知らない綺麗な海をみたいから“だ。

そして、感動したいのだ。

私は時折、自分の最期を思う。

今ともにいる大切な人たちの最期にも思い巡らせる。

今は亡き大切な人たちの最期を思い返す。

私の中の小さな子供が耳元で囁く。

「どうしたら此処で与えられる感動を、生きているうちに感じることができますか?」

“何も言わないで 今はそっとその手を離さないで”

偉大である言葉は、時に不浄だ。

自分の光を探す孤独で勇敢な人たちへ、この曲を捧げたいと思う。

2020.9.29.悠実